Photo: Marion Kalter. All Rights Reserved.
John Cage (作曲家・1912.09.05 – 1992.08.12)
アメリカ、ロサンゼルス生れ。ポモナ・カレッジを中退してパリへ遊学後、作曲家になることを決意する。アーノルド・シェーンベルク他に師事しつつ、最初期から独自の作曲法を探求する。また「あらゆる音」への関心から、様々な非楽器を取り入れた打楽器オーケストラの結成、それに匹敵する多彩な音響を一台のグランド・ピアノで実現するプリペアド・ピアノの開発、電子音響の積極的導入などを進める。
東洋思想への関心を深める中で、組織化されていない音に満たされた時空間を指す「沈黙」という独自の概念を発見。1950年に偶然性の全面的導入によるピアノ曲『易の音楽』、1952年には無音の楽曲『4分33秒』を発表。以後、チャンス・オペレーション、不確定性、図形楽譜、ライブ・エレクトロニクス、ミュージサーカス、等々、「沈黙」を起点とする様々な概念、方法、形式を提示。
またそれらの手法を音楽のみならず版画、詩作、著述、講演から展覧会の展示構成にまで応用展開した。舞踊家マース・カニングハム(1919 – 2009)との「共存的」共同作業からも多くの傑作が生まれている。
John Cage Countdown Event 実行委員会
- 代表
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- ニシジマ・アツシ(サウンドアーティスト)
- アドバイザー
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- 細川周平(音楽学者,国際日本文化研究センター 教授)
- 主なメンバー(五十音順)
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- 五十川あき(グラフィックデザイナー)
- 稲垣貴士(メディアアーティスト,大阪成蹊大学 芸術学部情報デザイン学科 准教授)
- 林口哲也(写真家)
- 松村康平(映画作家)
- 村井啓哲(サウンドアーティスト)
- 森真理子(舞台芸術・企画制作)
JCCE(John Cage Countdown Event 実行委員会)は、20世紀の芸術思潮に大きな影響を与えた作曲家ジョン・ケージ(1912-1992)の音楽や思想を現在の視点から再考し、それぞれの活動に活かそうとする様々な分野の有志によって、2007年に発足しました。その主な活動として“John Cage 100th Anniversary Countdown Event 2007-2012”と題したコンサートやワークショップなどを、6年間にわたり継続的に企画・開催してきました。
ジョン・ケージ生誕100周年である2012年は、京都芸術センター / フリースペース(1F)・講堂(2F)に於いて2日間に渡り、このプロジェクトの集大成として“John Cage 100th Anniversary Countdown Event 2007‒2012 / FINAL”を公演しました。